「ディクテーションってよく聞く勉強法だけど、実際はどんな勉強法なの?」
「ディクテーションの具体的な方法を知りたい!」
「ディクテーションとシャドーイングの違いって何?」
上記のような疑問を抱えている方、少なくないと思います。実際、ディクテーションと他の学習方法を混同しているケースも少なくありません。
そこで本記事では、ディクテーションの具体的な内容について、学ぶメリットや学習法と合わせて詳しく解説していきます。ディクテーションについて知りたい方、実際にディクテーションに取り組んでみたい方はぜひ最後までご覧になってください。
Contents
ディクテーションとは、英語の音声を聞いて内容を一字一句同じように書いていく学習法になります。英語音声をワンフレーズ、もしくは10秒ほど聞いて音声を止めて、音声の英語を書き起こす形です。基本的に音源の英語をすべて書き起こせるまで同じ音声部分を繰り返し聞いていきます。
音声で流れた内容を一字一句書き取るためには、集中して音声を聞かねばなりません。このため、単に英語音声を聞くよりもリスニング力を向上させやすい点がディクテーションの特徴になります。
ディクテーションと混同しやすい英語学習法として「シャドーイング」が挙げられます。シャドーイングとは、英語の音声を聞きながら発音を真似て発声する学習法です。英語の音声を聞くという点では同じですが、アウトプットの方法が「書き取り」か「発生」かで異なります。
シャドーイングの主な効果は「発音の矯正」です。聞こえてきた英語音声を真似て発声するため、英語の正しい発音を体に染み込ませることが可能です。
シャドーイングに関しては、シャドーイングのやり方を詳しくまとめている記事がありましたので、詳しくはそちらを参考にしていただければと思います。
ただし、シャドーイングは英語音声の内容を英文として視覚的に確認できない点がデメリットになります。
英語には音がつながるリエゾンという現象が多くの場面で発生します。その細かな点を聞き落とすことで意味が大きく変わるなんてことは往々にしてあります。ディクテーションを行うことで細かなところまで英語を聞き取る力がつけば、リスニング力の向上に繋がります。
単語・熟語などの知識を増やしたい場合にも効果的であるため、「聞く力」をつけたい場合はシャドーイングよりも断然ディクテーションを行った方が良いでしょう。
次にディクテーションを学ぶメリットについて見ていきましょう。
ディクテーションを学ぶメリットとして、下記の点が挙げられます。
・正しい発音・アクセントを把握できる
・語彙・文法の知識を増やせる
・ライティング力を向上できる
ディクテーションを学ぶことで、正しい発音・アクセントを把握することが可能です。ディクテーションでは英語音声を一字一句書き起こすため、単に音声を聞くよりも集中度を高めてリスニングに臨みやすいです。集中度が高い分、英語の発音・アクセントに対する意識も高めることができます。
正しい発音・アクセントの把握は、リスニング力向上の基本です。日本語訛りの発音を覚えてしまうと、ネイティブの発音を聞き取るのは困難になります。ディクテーションを行えば、正しい英語の発音を無理なく体に染み込ませることが可能です。
ディクテーションを行うことで、語彙・文法の知識を着実に増やすことができるでしょう。ディクテーションを実施する中で、初見の単語・文法事項に触れることも少なくありません。耳で聞いて実際に書き起こした英語は五感をフル活用している分、記憶に定着しやすいです。単語帳・参考書を眺めるよりも効率よく語彙・文法の知識を増やせると考えて良いでしょう。
ただし、知らない単語・文法が多すぎる英語音声だと意味や使い方を調べる負担が重くなってしまい、ディクテーションの継続に支障が生じる可能性があるので注意してください。
ディクテーションを実施することで、ライティング力の向上も実現できます。ディクテーションでは実際に手を動かして英文を書き起こすため、英文の構成や展開なども自然に把握可能です。英文の構成・展開まで把握できれば、ネイティブから見ても違和感のない英文を執筆しやすくなります。
ディクテーションを効率良く行うためには、正しいディクテーションの学習法を把握することが重要です。ディクテーションを行う際は、下記の流れに沿って進めていきましょう。
① 現在の英語力に合った教材を選定する
② ディクテーションを実施する
③ 音声のスクリプトを見て英文を確認する
④ 分からない単語の意味、文法の使い方などを調べる
⑤ 再度、同じ題材でディクテーションを実施する
まずはディクテーションで使用する教材を選定しましょう。教材は現在の英語力に合ったレベルのものを選定するのがポイントです。レベルが低すぎるとリスニング力・ライティング力の大幅な向上は見込めませんし、反対にレベルが高すぎるとディクテーション学習を円滑に進めづらくなります。目安としては、スクリプトを見て60~70%ほど内容を把握できるものがおすすめです。
もし可能であれば、音声のサンプルを1回聞いてみるのが理想です。書店の中には、付属の音声を流してくれるところもあるので、購入前に確認してみると良いでしょう。
教材を選択したら、実際にディクテーションを行っていきましょう。最初はワンフレーズ、もしくは10秒ごとに音声を止めて、英語音声の内容を書き取っていきます。聞き取った内容をすべて書き起こせるまで、同じ箇所を何回も聞き直して問題ありません。最初はほとんど聞き取れないケースが多いので、何度も繰り返し音声を聞いて耳を英語に慣らしていきましょう。
1つのテーマでディクテーションを終えたら、次に音声のスクリプトを見て英文を確認していきます。自分が書き取った英文とスクリプトの英文がどれくらい一致しているか細かくチェックしましょう。最初は書き取った英文がスクリプトとほとんど一致していなくても問題ありません。ディクテーションを繰り返し行う中で、少しずつ精度を高めていけば大丈夫です。
スクリプトを見て自分の英文を修正した後は、分からない単語の意味・文法の使い方を調べていきましょう。調べた単語・文法は別のノートにまとめておくのがおすすめです。ノートにまとめておけば、自分の弱点部分を後で効率よく復習できます。
分からない単語の意味・文法を調べ終えたら、同じ題材を使って再度ディクテーションを実施しましょう。2回目のディクテーションでは、1回目のディクテーションよりも音声の内容をスムーズに書き取りやすくなっていると思います。2回目と1回目で同じ部分を書き取れなかった場合は、その部分の発音やアクセントまでチェックしてください。
効率の良いリスニングの方法はこちらの動画でも解説しています!
次にディクテーション学習でおすすめの参考書を紹介していきます。
今回紹介するおすすめの参考書は下記の3つです。
・『究極の英語ディクテーション』
・『ゼロからスタート 英語を聞き取るトレーニングBOOK』
・『聞く英語』
『究極の英語ディクテーション』はディクテーションを通じてリスニング力の「自己診断」と「強化」を行える内容となっています。発音・文法を主軸のテーマとして聞き取れない原因を詳細に解説している点も本書の特徴です。また、出身国別のなまり・ネイティブの自然な口調が盛り込まれた題材も含まれており、リスニングの応用力を向上させたい際にも最適です。音声のダウンロードも可能で、通勤・通学中などの隙間時間にも繰り返し英語音声を聞くことができます。
本書はVol.1とVol.2の2巻に分かれているので、題材のボリューム面も充実しています。ディクテーション初心者の方でも利用しやすい参考書となっているので、最初の1冊として是非おすすめです。
『聞く英語』は、主にビジネス関連の英語題材を使ってリスニングを鍛えていく内容になっています。ビジネスの場でよく耳にするプレゼン、会議、講演、アナウンスなどの英文を「単語・速度・4か国英語・長さ・話者の数」などのバリエーションで区分しているので、自分の英語力に合わせて題材を選択しやすいです。
また本書ではリスニング後に取り組むアウトプットとして、「ミッション(課題)」が掲載されています。ビジネスの場での自分の意見を発信することを主眼においてミッションが設定されているので、実践的なスピーキング力を鍛えたい際にも最適です。
上記の参考書は、主にディクテーションの方法について学ぶことができ、勿論英語力の向上にも繋がります。
しかし、私たちがおすすめするディクテーションの教材は、英検の過去問題集や、TOEICやTOEFLの公式問題集です。
ディクテーションは、おおかた英語を学び始めの人がする作業ではなく、英語に慣れた上級者がより英語を上達させるための作業です。
英検やTOEIC、TOEFLが何のために存在するかというと、言わずもがな英語力を測るためですよね。つまりそこで出題されるものに不必要な情報はなく、生きる上で必要になってくる情報の宝庫なのです。
英語の難易度や、登場する単語やフレーズが実際に使用される頻度などを考えても、ディクテーション学習をする人には是非とも英検の過去問や、公式問題集を用いることを推奨します。
ディクテーションを行うことで、英語のリスニング・ライティング力を大幅に向上させることが可能です。ディクテーションでは英語音声の内容を一字一句書き起こすため、通常のリスニングよりも集中して英語を聞き取れる状態にしやすいです。
またディクテーションを通じて語彙・文法の知識も増やせます。単語帳や参考書を読むだけよりも、ディクテーションで五感をフル活用して学んだ単語・文法の方が記憶への定着率も高いです。
ディクテーションを行う際は、自分の英語力に合わせた教材選定がポイントになります。教材選びでお悩みの方は、まずは本書で紹介したおすすめ参考書の中からレベルに合ったものを選んでみてください。
本記事の内容を参考に、英語のディクテーションをスタートしてもらえると幸いです。
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