こんにちは!
武田塾English代表の井関です。
『英検準1級なんて、どうせ2級に毛が生えたくらいでしょ? 過去問やれば大丈夫っしょ!』
『準1級かぁ…仮にも『1級』ってついてるし、かなり難しそう…』
…とイメージを持たれている人も多いのではないでしょうか?
そんな皆さんに、今回は、準1級スピーキング対策をするうえで、知っておくべき問題傾向・合格のコツ・勉強法、そして、おすすめの教材や過去問集などを紹介していきたいと思います。
【この記事を読むと・・・】
・英検準1級の問題傾向や、試験で気を付けるべきポイントが分かる!
・英検準1級に対する具体的な対策を知ることができる!
・英検準1級で合格するために必要な参考書が分かる!

TOEIC満点・英検1級・2021年英検協会奨励賞第2位
井関 真大/武田塾English CEO
TOEIC満点・英検1級・2021年英検協会奨励賞第2位
井関 真大/武田塾English CEO
累計400万回再生突破のYouTubeチャンネル「武田塾English」にて社会人向けに英語学習に関する有料級の情報を配信中!Be動詞も理解できずに英語学習に悩んでいたところから数年で英検1級・TOEIC900点以上を取得。最も効率的な英語学習方法を日本に広めるため株式会社武田塾Englishを設立。
井関 真大(いせき まさひろ)
1993年生まれ、東京都立川市出身。立川市立立川第五中学校から都立翔陽高等学校へ進学。高校3年の4月に武田塾御茶ノ水本校に入塾し、偏差値31.6から明治大学商学部に逆転合格。明治大学在学中、2年で英検1級を取得。その後、英国イースト・アングリア大学へ正規留学。卒業後は一般企業(株式会社ベイカレント・コンサルティング、他)で英語を使った実務を経験。25歳で独立。
現在は大学受験予備校、武田塾の西東京エリア(練馬校、田無校、ひばりヶ丘校、東久留米校、拝島校)を統括する傍ら、武田塾のカリキュラム作成に参画、YouTubeの「武田塾チャンネル」にも出演中。統括校舎からは難関国公立・早慶上智・GMARCHなどへの合格実績を数多く出している。SalTree株式会社 代表取締役。
【著書】
『Be動詞もわからなかった私が数年でTOEIC満点をとった英語独学法』(幻冬舎)
『大学入試 逆転英単語2000 (武田塾逆転合格一冊逆転プロジェクト) 』(アルク)
【取得資格】
・英検1級
・TOEIC L&Rテスト990点
・TOEIC Writingテスト満点
・ケンブリッジ英検(CPE)
井関 真大/武田塾English CEOのプロフィールページ
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英検準1級の試験概要
知っておきたい前提情報は、次の3つになります!
【1】試験内容
【2】難易度
【3】評価基準と合格ラインについて
【4】英検2級との違い
それではひとつずつ紹介していきますね。
試験内容
英検準1級の試験は一次試験(筆記とリスニング)と二次試験(面接形式のスピーキングテスト)に分かれています!
一次試験
まず、英検準1級の一次試験の内容は次のようになっています。
測定技能 | 形式・課題 | 形式・課題詳細 | 問題数 | 問題の種類 | 回答形式 |
リーディング | 短文の語句空所補充 | 文脈に合う適切な語句を補う。 | 18 | 短文会話文 | 4肢選択(選択肢印刷) |
長文の語句空所補充 | パッセージの空所に文脈に合う適切な語句を補う。 | 6 | 説明文評論文など |
長文の内容一致選択 | パッセージの内容に関する質問に答える。 | 7 |
ライティング | 英文要約 | 文章の内容を英語で要約する。 | 1 | 説明文など | 記述式 |
英作文 | 指定されたトピックについての意見を英語で論述する。 | 1 | トピックなど |
リスニング | 会話の内容一致選択 | 会話の内容に関する質問に答える。(放送回数1回) | 12 | 会話文 | 4肢選択(選択肢印刷) |
文の内容一致選択 | パッセージの内容に関する質問に答える。(放送回数1回) | 12 | 説明文など |
Real-Life形式の内容一致選択 | Real-Life 形式の放送内容に関する質問に答える。(放送回数1回) | 5 | アナウンスなど |
一次試験は筆記(90分)とリスニング(約30分)から構成されています。
筆記はリーディングと英作文(ライティング)に分かれており、筆記の後に、リスニングが行われます。
リーディングとリスニングは4肢選択のマークシート形式で、ライティングは120〜150語のエッセイ作成と要約問題が出題されます。
二次試験
続いて、英検準1級の二次試験の内容は次のようになっています。
技能 | 出題形式 | 内容 | 問題数 | 解答形式 |
スピーキング | 自由会話 | 面接委員と簡単な日常会話を行う。 | ‐ | 個人面接 面接委員1人 ( ナレーション、応答の内容、発音、語い、文法、語法、情報量、積極的にコミュニケーションを図ろうとする意欲や態度などの観点で評価) |
ナレーション(状況描写) | 4コマのイラストの展開を説明する。(2分間) | 1 |
受験者自身の意見を問う質問 | イラストに関連した質問に答える。 | 1 |
受験者自身の意見を問う質問 | カードのトピックに関連した内容についての質問に答える。 | 2 |
受験者自身の意見を問う質問 | カードのトピックにやや関連した、社会性のある内容についての質問に答える。 | 1 |
二次試験は約10分間のスピーキングテストで、入室から退室まで全て英語で行われます。
面接委員と1対1で、4コマイラストの展開説明(2分間)とイラスト / カードトピックに関しての質問や、受験者の意見を問う質問がされます。
出題される話題は社会性のあるもので、在宅勤務、レストランでの喫煙、チャイルドシート、住民運動、キャッチセールス、護身術などが過去に出題されました。
英検準1級の難易度
英検準1級は英検の中でも2番目に難しい級であり、大学中級程度の「社会生活で求められる英語を十分理解し、また使用することができる」レベルです!
社会性の高い話題について説明したり自分の意見が述べられるなど、社会生活で必要な英語を理解して、ある程度使いこなせるレベルの英語力が必要です。
英検準1級合格に必要な単語数は約7,500〜9,000語です。
一方、英検2級合格に必要な単語数が約4,000〜6,000語なので、英検2級と英検準1級の間には大きな差があります。
TOEICスコアに換算すると、準1級はおよそSWで300前後、LRは700〜800程度、TOEFLスコアに換算するとスコア60〜80程度と推測されます。
ただし、TOEICはビジネス寄り、TOEFLはアカデミックな内容の試験なので、一概に換算はできません。目安として参考にしてください。
英検準1級の合格点・合格率
英検の合否は、技能ごとに算出されたCSEスコアという指標をもとに判定されており、何問正解すれば合格かをはっきりと知ることはできません。
ただし⽇本英語検定協会は、「2016年度第1回では、各技能7割程度の正答率の受験者の多くが合格した」と発表しており、今後も7割程度の正答率が合格ラインだと予測されます。
一次試験の合格点
一次試験は、リーディング・リスニング・ライティングはそれぞれCSEスコアが750点満点となっていて、この3技能の合計点が1792点を超えると合格となります。
合格を目指すには8割程度の正答率が必要です。
⽇頃からどの技能もバランスよく⾝につけておくことが、英検準1級合格には必要なのです。
二次試験の合格点
二次試験もCSEスコアの満点は750点となっていて、512点以上獲得すると合格と判定されます。
ナレーション、応答内容、発⾳、語彙、⽂法、語法、情報量、アティチュード(積極的にコミュニケーションを図ろうとする意欲や態度)などが評価ポイントとなります。
英検準1級の合格率
英検準1級の合格率(2015年)は16.0%です。
合格者の内訳は社会人が約44%、大学生が約24%、高校生が約20%となっています。
この数字から、準1級合格はかなり狭き門だと言わざるを得ません。
英検準1級に合格するには、かなりの努力が必要だということがうかがえます。
英検準1級と2級との違い
英検2級は高校卒業程度、英検準1級が大学中級程度と聞くと、わずかなレベル差に思われるかもしれません。
しかし、2つの試験の難易度には質・量ともに大きな隔たりがあります。
必要語彙数
まず、必要語彙数です!
2級の4000~5000語から、準1級では約7,500〜9,000語のマスターが要求されます。
特に語彙力が問われる大問1では、準1級ならではの難しい単語が出題されます。
長文読解
そして、問題の難易度も上がりますが、特に顕著なのが、リーディングにおける長文読解です!
2級に比べてかなり文字数が増え、題材は様々な分野から、ときに論文のような堅い表現も交えて出題されます。
制限時間内に長文を読む能力は、簡単に身に付くものではありません。
語彙力の増強はもちろんですが、日頃から大量の英文を読み込んで長文への耐性をつけておくことが必要です。
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ここまで、英検準1級の試験概要を見てきました。
【1】試験内容
【2】難易度
【3】評価基準と合格ラインについて
【4】英検2級との違い
それでは、英検準1級の効果的な勉強スケジュールを確認していきましょう。
英検準1級の効果的な勉強スケジュール
英検準1級の効果的な勉強の流れは、次の3つになります!
【効果的な勉強スケジュール】
①模試や過去問を受けて問題傾向を知る
②単語力を補強する
③苦手分野を強化する
それではひとつずつ紹介していきますね。
①模試や過去問を受けて問題傾向を知る
模擬試験や過去問を解き、現状の英語レベルを明確にすることで効果的な学習プランが立てられます!
また、試験の内容や問題傾向を把握することもできるので、特に初めて挑戦する人は最初に解いてみることをおすすめします。
もし難しすぎると感じる場合は、基礎的な部分の見直しをする必要があるでしょう。
全体的に問題なく解き進められる場合は、自身の苦手な分野を洗い出しましょう。
②単語力を補強する
準1級では、日常会話よりもレベルの高い単語が出ます!
そのため、単語の対策は必要不可欠です。
単語を闇雲に覚えるよりも、準1級の単語帳や過去問などを利用して、頻出する単語を覚えた方が効率良く対策できます。
③苦手分野を強化する
4技能すべてのパートを対策するには、膨大な時間がかかりますし現実的ではありません。
合格を目指すには、模擬試験や過去問を通して把握した自身の「苦手分野」を重点的に学習しましょう。
合格に必要な正答率は公表されていませんが、7割程度が目安となります。
そのため、7割のスコアが取れなかった問題やセクションを強化する必要があります。
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ここまで、英検準1級の効果的な勉強スケジュールを見てきました。
【1】試験内容
【2】難易度
【3】評価基準と合格ラインについて
【4】英検2級との違い
続いて、英検準1級の出題傾向を確認していきましょう。
英検準1級の出題傾向
英検準1級の試験は、大きく分けて3つのパートがあります!
①一次試験(筆記)
②一次試験(リスニング)
③二次試験(スピーキング・面接)
それではパートごとにそれぞれ出題傾向を解説していきますね。
⼀次試験(筆記編)
筆記試験は90分です。⼤問ごとの⽬標解答時間は下記のとおりです。
問題番号 | 問題形式 | 詳細 | 設問数 | 目標解答時間 |
1 | 短⽂の語句空所補充 | ⽂脈に合う適切な語句を補う。 | 18 | 10分 |
2 | ⻑⽂の語句空所補充 | パッセージの空所に⽂脈に合う適切な語句を補う。 | 6 | 15分 |
3 | 長文の内容一致選択 | パッセージの内容に関する質問に答える。 | 7 | 25分 |
4 | 英文要約 | 与えられた英文の要約文を書く。 | 1 | 20分 |
5 | 英作⽂(意見論述) | 指定されたトピックについての英作文を書く。 | 1 | 20分 |
それでは、問題ごとに見ていきましょう!
筆記 大問1:短文の語句空所補充
大問1は、⽂中の空所に、⽂脈に合う適切な語句を4つの選択肢から選んで⼊れ、⽂章を完成させる問題です!
単語の知識を問う問題が⼤半で、熟語も出題されます。
合格ラインの⽬安は、18問中13問正解です。
短⽂2つで構成されている場合や会話の場合は、空所がない⽅の⽂・発⾔がヒントになることが多いので、そちらをじっくり読むようにしましょう。
知らない熟語は動詞や前置詞、副詞からイメージを膨らませると意味を推測できることがあります。
しかし、⼤問1は悩んでも答えがひらめくことはあまりないので、わからない問題は早々に⾒切りをつけて、⻑⽂読解やライティングに⼗分な時間を取るのが得策です!
筆記 ⼤問2:⻑⽂の語句空所補充
大問2は、250語前後の⻑⽂2つにそれぞれ空所が3カ所ずつ(計6カ所)あり、空所に⼊る適切な語句を4つの選択肢から選んで⽂章を完成させる問題です!
合格ラインの⽬安は、6問中5問正解です。
代名詞や⾔い換え表現が指している語句と、論旨の展開を⽰すつなぎ⾔葉(However など)に注意しながら読むと、⼤意を素早くつかめます。
空所の前後は特に丁寧に読み、⼤意と照らし合わせて解答を選びましょう。
筆記 ⼤問3:⻑⽂の内容⼀致選択
⼤問3では、ほぼ400語、500語の英⽂に対して、内容を問う設問が3問、4問の計7問出されます。
英⽂の部分・詳細、理由、プロセスなどを問う問題が多く、全体の主旨・結論を問う出題もまれにあります。
合格ラインの⽬安は、7問中5問正解です。
最初にざっと読んで⼤意をつかみ、それから要点を抽出して、その周辺を⼊念に読みましょう。
正答肢では、本⽂中の表現を別の表現に⾔い換えていることが多くなっています。
本⽂の表現をそのまま使⽤している選択肢があったら、引っかけの可能性があるので、慎重に検討しましょう。
筆記 ⼤問4:英文要約
大問4は、提示された英文を読み、3分の1ほどに要約します!
本文を写すのではなく、極力言い換える必要があります。
筆記 大問5:英作⽂(意見論述)
大問5は、指定されたトピックについて120〜150語の英⽂エッセイを書きます!
与えられたポイント4つのうち2つを使い、序論・本論・結論の構成で書く必要があります。
2題のライティング(大問4・5)はどちらも、下記の4つの観点から採点されます。
スコアは32点満点で、合格ラインは23点程度だと思われます。
①内容 | 課題で求められている内容(意⾒とそれに沿った理由)が含まれているかどうか |
②構成 | 文の繋がりが明快で一貫性のある構成になっているか |
③語彙 | 適切な語彙を正しく使っているか |
④⽂法 | ⽂法的に正しい英⽂になっているか |
解答が要件を満たしていない場合や、内容に⽭盾がある場合は、⽂法的に正しい英⽂を書いたとしても0点や減点になる恐れがあるので、気をつけましょう。
⼀次試験(リスニング編)
筆記試験が終わると、続けてリスニングテストが⾏われます。
問題番号 | 問題形式 | 詳細 | 設問数 | 放送回数 |
1 | 会話の内容一致選択 | 会話の内容に関する質問に答える。 | 12 | 1回 |
2 | 文の内容一致選択 | パッセージの内容に関する質問に答える。 | 12 | 1回 |
3 | Real-Life形式の内容一致選択 | Real-Life 形式の放送内容に関する質問に答える。 | 5 | 1回 |
問題⽂はすべて1回しか放送されません。解答時間は、設問ごとに10秒間です。
リスニング Part 1:会話の内容⼀致選択
Part1は、男⼥2⼈の会話を聞き、その内容に関する質問の答えを4つの選択肢の中から選ぶ問題です!
12問出題され、会話と質問は1度しか放送されません。
合格ラインの⽬安は、12問中9問正解です。
100語前後の男⼥の会話が放送されます。
発話の回数は定まっていないので、先⼊観を持たずに聞きましょう。
反論や別の意⾒を述べる表現(but など)や、同意の表現(O.K. や Youʼre right. など)に気をつけると、会話の流れがつかみやすくなります。
リスニング Part 2:⽂の内容⼀致選択
Part2は、放送される英⽂の内容と⼀致する⽂を4つの選択肢から選ぶ問題です!
150語前後の論説⽂6つに対して2問ずつ、計12問出されます。
英⽂と質問は1度しか放送されません。
合格ラインの目安は、12問中9問正解です。
質問のほとんどは what で始まる疑問文ですが、why や how から始まる疑問文も出題されます。
パッセージ内にある表現や、似た発音の単語が入っている選択肢は、引っかけの可能性があるので注意しましょう。
パッセージの前半部分から1問目、後半部分から2問目が出題されることが多くなっています。
リスニング Part 3:Real-Life形式の内容⼀致選択
Part3は、問題冊⼦に印刷された「状況」「質問」「選択肢」を10秒で読んだ後、実⽣活を想定した⾳声を聞きます。
そして、質問に対する解答を4つの選択肢から選びます。
設問数は5問です。英⽂と質問は1度しか放送されません。
合格ラインの⽬安は、5問中4問正解です。
「状況」の主語が You で、「質問」は「あなたはこれから何をするべきか」というものがほとんどです。
放送前の10秒で、「状況」「質問」「選択肢」をしっかり読み取り、英⽂放送中は不要な情報をふるい落としながら、必要な情報を抽出するようにしましょう。
自分がその「状況」に置かれている、と想像しながら聞くと集中できます。
二次試験(スピーキング・面接)
一次試験に合格したら、次は二次試験の面接です!
⼆次試験の会場は、⼀次試験の会場とは異なりますので、⼆次試験受験票をよく確認しておきましょう。
スピーキングの流れは下記の通りです。
問題番号 | 問題形式 | 詳細 |
| 自由会話 | 面接委員と簡単な日常会話を行う。 |
| ナレーション | 4コマのイラストの展開を説明する。(2分間) |
No.1 | 受験者自身の意見を問う質問 | イラストに関連した質問に答える。 |
No.2・3 | カードのトピックに関連した内容についての質問に答える。 |
No.4 | カードのトピックにやや関連した、社会性のある内容についての質問に答える。* |
* 2024年度第1回検定から、No.4 の QUESTION に話題導入文が追加されますが、答え方に変更はありません。
それでは、一つひとつ見ていきましょう!
自由会話
まずは、⾯接委員と、簡単な⽇常会話をします!
⽒名確認の延⻑上で、「海外に⾏ったことがありますか︖」などカジュアルな質問を⽪切りに、2、3往復程度のやりとりが⾏われます。
⾃由会話はウォームアップで、採点には含まれません。
ですから考え過ぎず、気楽に応答し、⾆と⼼をほぐすようにしましょう。
ナレーション
指⽰⽂と4コマのイラストが掲載された問題カードを渡され、そのイラストの展開を2分間で説明する問題です!
イラストのコマの上部に書かれた時を⽰す表現は必ず使って、ストーリーに流れを持たせましょう。
登場⼈物のセリフなどコマの中に書き込まれた語句は、⽬で追いながら発話できるので⼼理的に安⼼できるだけでなく、発話量も増やしてくれます。
余裕があれば She suggested 〜. などと別の動詞を⽤い、余裕がなければシンプルに She said 〜. を使って、⾔い落とさず盛り込むようにしましょう。
登場⼈物の表情を読み取って、They were satisfied 〜.や He looked shocked 〜. などと描写することも⼤事です。
指定された⽂章で話し始めることも忘れずにしましょう。
問題No. 1:イラストに関連した質問
続いて、「受験者⾃⾝がイラスト内の⼈物であったらどう思うか?」など、イラストに関連した質問がされます!
たいていは、4コマめのイラストに関する質問です。
⾯接委員が発する質問をよく聞いて、同じ構⽂・表現で返すとよいでしょう。
例えば、If you were the woman, what would you be thinking? と仮定法で質問されたら、I would be thinking 〜. と、⾯接委員の発⾔の後半を利⽤し、主語だけ I に換えて話し始めるのです。
⼀度話し出せば気持ちがリラックスして、後を続けやすくなりますし、煩雑な仮定法も相⼿の発⾔を繰り返せばミスなく使えます。
問題No. 2,3:問題カードのトピックに関連した問題
問題カードのトピックに関連した内容について2問、質問されます!
Do you think that 〜? や Should 〜? で始まる質問が多く⾒られます。
Yes か No で答えられる質問の場合は、まず Yes / No を述べ、それからそう思う根拠を1つか2つ付加しましょう。
⾃分の意⾒が Yes でも No でもない場合は It depends.(場合によります)という答え⽅もあり得ます。
とにかく、何も答えないという事態だけは避けましょう。
問題No. 4:問題カードのトピックにやや関連した質問
問題カードのトピックにやや関連した、社会性のある事柄について、受験者⾃⾝の意⾒が問われます!
その質問は、カードのトピックからかなり離れた内容だった例もあります。
質問に先立ち、前提となる知識・背景を説明する話題導入文が読まれるので、注意して聞くようにしましょう。
Yes / No で答えられる問題の場合は、まず Yes, I think so. などと答え、その間に続けるべき根拠を考えましょう。
⾃分の意⾒をまとめる時間は確かに必要ですが、その間黙ってしまうと、⾯接委員が「この受験者は質問を聞き取れていない/発話するスキルがない」と誤解するかもしれません。
Well … や Let me see … などの表現を⽤いる、または質問をゆっくりリピートするなどして、考え中であることを⽰しましょう。
反射的に Yes と答えたものの「やっぱり違う」と思ったなど、⼀度⼝に出してしまったものを訂正したい場合は、Sorry. と⾔ってから In my opinion, 〜 などと続ければ仕切り直せます。
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ここまで、英検準1級の出題傾向をパート別に見てきました。
①一次試験(筆記)
②一次試験(リスニング)
③二次試験(スピーキング・面接)
続いて、英検準1級の各パートの勉強法を確認していきましょう。
英検準1級の各パートの勉強法
英検準1級の勉強法を、6つのパートに分けて紹介します!
①単語・熟語
②リーディング
③ライティング
④リスニング
⑤スピーキング
⑥過去問
それでは一つひとつ見ていきましょう。
勉強法①単語・熟語
準1級では、日常会話よりもレベルの高く、社会性の⾼い話題で使われる単語が多く出ます!
そのため、単語帳はもちろん、さまざまな分野についてのニュースや英字新聞などに触れることも大切です。
単語を覚える際は、意味だけではなく正しい発音やコロケーションをセットで覚えることで、ライティングやリスニングにも活用できます。
また、単語は1回見ただけ、聞いただけでは覚えることはできません。
反復することでしっかりと記憶に定着していくため、単語帳やアプリを活用して、移動中や待ち時間なども有効活用していきましょう。
そして、⾒慣れない単語があったら意味を調べるだけでなく、コロケーション(他の単語との、よく使われる組み合わせ)もメモして⾃作の単語帳を作ったりすると、⼤問1対策にもなりますし、ライティングやスピーキングの際、⾃然な英語表現を使えるようにもなります。
勉強法②リーディング
英検準1級の⻑⽂読解では、様々なジャンルと世界各地に関する、ある程度専⾨的な⽂章を読んで、理解することができるレベルが求められます!
問題傾向や時間配分など、構成に慣れるために過去問を使った勉強が必要不可欠です!
時間内に集中してパッセージを読み、問題を解く必要があるため、普段から長文に慣れておきましょう。
また、一般的なエッセイの構成を理解しておくことも大切です。
通常、エッセイには「対立」や「変化」、「展開」が含まれます。
問題はパッセージを見る前に確認し、それに対する答えや考えを推測しつつ、対比や強調を表す単語に注意してパッセージを読みましょう。
”however”や”moreover”などの接続副詞もリーディング攻略のためのポイントです。
⽬標解答時間内の解答を⽬指す、⽂章の構造を意識して先を予測しながら読む、未知語があっても辞書には頼らず、⾔い換え表現や話の流れから意味を類推する、など、本番を意識した読み⽅を普段から⼼がけましょう。
勉強法③ライティング
英検準1級のライティングでは、準1級レベルの語彙・文法を使い、論理的でまとまりのある⽂章を書くことができるレベルが求められます!
ライティングは、序論 (Introduction)、2つの段落(Body)、 結論(Conclusion)の構成で書く必要があります。
まずは I think ~(私は~だと思います)、I agree with ~(私は~に賛成です)と自分の意見を述べます。
その次に、Firstly(1つ目の理由は)、Secondly(2つ目の理由は)といった感じで理由を2つ述べていきます。
最後にBecause of these reasons(これらの理由から)で締めます。
この型を使いながら過去問を使用して、時間内に正しい構成で書く練習を繰り返し行いましょう。
自身のライティングが正しくできているか判断がつかない場合は、生成AIを利用してネイティブチェックを行いましょう。
「以下の文章をネイティブチェックしてください。解説は日本語で行ってください」といったプロンプトを使用すると効果的です。
勉強法④リスニング
英検準1級のリスニングでは、社会性の⾼い内容を聞いて理解できるレベルが求められます!
どのような題材が出題されるのか把握するために、問題は先に読みましょう。
単語ベースで訳そうとすると音声の再生スピードに追いつけなくなったり、知らない語彙でつまずいてしまう可能性があるので、話全体の内容を把握することに意識を向けることが大切です。
そのためには、状況を素早く把握し、要点を聞いて、話し手の”ストレス”やイントネーションに注意する必要があります。
問題集や過去問だけではなく、日常のアナウンスや公共施設などで流れる簡単な説明や指示も、毎日のリスニング練習におすすめです。
また、聞き取れていない部分を明確にするために、過去問を使用してディクテーションをすると効率良く対策できます。
勉強法⑤スピーキング
英検準1級のスピーキングでは、社会性の⾼い話題についてやりとりすることができるレベルが求められます!
4コマイラストの展開説明では、過去形と過去進行形、そして転換語を使いこなす力が重要です。
過去問を使用する場合は、行われている動作だけでなく、登場人物の表情や心情も描写するようにしましょう。
また、社会に関する一般的なトピックについても解答できるように、⽇頃から新聞やニュースに触れて、社会性の⾼い単語・表現に馴染んでおきましょう。
また、本番の緊張した状況下では、語句のド忘れは起きて当たり前です。
「あれは何と⾔うんだっけ、いや代わりに〜と⾔おう」など、別の語句に即座に置きかえられるように、類義語や代替表現を、記憶の貯蔵庫にストックしておくことが肝要です。
こちらの記事でもスピーキング対策について、詳しく紹介しています!ぜひ参考にしてみてください。
勉強法⑥過去問
実際に試験を受けてみたら、時間が⾶ぶように過ぎてしまい、最後の問題までたどり着かなかった…
試験当⽇、そんな失敗をしないためには、普段から実際の試験と同じ分量の問題を時間内に解くトレーニングをしておくことが⼤事です!
そして、過去問や予想問題は、このトレーニングに最適な素材なんです。
過去問や予想問題を解くときには、前述の問題ごとの時間配分を参考に、各⼤問にどれくらいの時間をかけるか、決めておきましょう。
⼤問がひとつ終わるごとに時計を⾒て、時間どおりに進められているか確認しながら解き進めることが⼤事です。
わからない問題に時間を割きすぎては、時間内に解き終わることはできません。
マーク式の部分であれば、あとで時間が余ったときに⾒直せるように問題冊⼦に印をつけた上で、マークシートには勘で答えを記⼊してしまいましょう。
このように本番の試験と同じ気持ちで、過去問・予想問題に取り組むことが⼤事です。
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ここまで、英検準1級の各パートの勉強法に見てきました。
①単語・熟語
②リーディング
③ライティング
④リスニング
⑤スピーキング
⑥過去問
また、英検準1級の基本的な対策法はこちらの動画でも詳しく紹介しています!
【超有益】英検準1級の対策完全版!!確実に合格点を取るには!?【英検1級に3回合格している講師直伝】vol.386
ただ、2024年から新形式になるため、以下の動画も参照してください!
【新英検】2024年から変わる英検準1級対策完全版!vol.531
続いて、英検準1級のおすすめの参考書を確認していきましょう。
英検準1級のおすすめ参考書
英検準1級のおすすめの参考書を、6つのパートに分けて紹介します!
①単語・熟語
②リーディング
③ライティング
④リスニング
⑤スピーキング
⑥過去問
それでは一つひとつ見ていきましょう。
おすすめの参考書|単語・熟語
英検®️準1級 でる順パス単 5訂版
過去問分析から「でる順」に単語が掲載されており、さらに、旺文社リスニングアプリ「英語の友」で音声も聞けるので、効率良く学習したい人に最適です!
派⽣語・類義語・反意語も網羅されていますから、まとめて覚えて語彙⼒を倍増、3倍増させましょう。
詳細はこちら:【音声アプリ対応】英検®️準1級 でる順パス単 5訂版 (旺文社英検®️書)
英検準1級 ⽂で覚える単熟語
黙々と暗記するのが苦⼿という人には、『英検準1級 ⽂で覚える単熟語』がおすすめです!
⽂脈の中で単語・熟語が⾝につきます。
詳細はこちら:英検準1級 ⽂で覚える単熟語
おすすめの参考書|リーディング
英検準1級 総合対策教本
⻑⽂読解を基礎から学びたい人には『英検準1級 総合対策教本』がおすすめです!
⻑⽂の構成や読み⽅のコツなど、短時間で正確に⽂脈を把握する⽅法を指導しています。
詳細はこちら:『英検準1級 総合対策教本』
英検分野別ターゲット 英検準1級リーディング問題 改訂版
読解⼒を上げたい人には、41⻑⽂を解いて実⼒を練成する『英検分野別ターゲット 英検準1級 リーディング問題』がおすすめです。
41の長文が収録されていますが、最初は短めの取り組みやすい長文、そして、本番と同じレベルの長文と、段階別に学習できます。模擬テストも収録されています。
詳細はこちら:英検分野別ターゲット 英検準1級リーディング問題 改訂版 (旺文社英検書)
おすすめの参考書|ライティング
英検準1級ライティング大特訓
論理的なエッセイを書くために、「正しい構成」や、正しい構成を形作る表現の「型」を身に付けたい人におすすめです!
ライティングの概要と攻略法から、エッセーのフォーマット、つなぎ表現など1冊でマスターできます。実践問題も収録されています。
詳細はこちら:英検準1級ライティング大特訓 (英検 ライティング大特訓)
英検分野別ターゲット英検準1級ライティング問題
「ライティングが苦手」「エッセーの書き方がよくわからない」「ライティングの点数がなかなか上がらない」という人にオススメです!
英検準1級英作文(ライティング)問題の形式や過去問分析のほか、エッセーの書き方やエッセーで使える表現などを詳しく解説していますので、ライティングの基礎から学習できます。
詳細はこちら:英検分野別ターゲット英検準1級ライティング問題|旺文社
おすすめの参考書|リスニング
最短合格! 英検®️準1級 リスニング問題 完全制覇
リスニング自体に苦手意識がある人におすすめの一冊です!
問題演習だけではなく、試験の概要や苦手だと感じるポイントの解説、その克服方法なども掲載されています。
詳細はこちら:(CD-ROM1枚&無料音声DLつき) 最短合格! 英検準1級 リスニング問題 完全制覇 (英検最短合格シリーズ)
英検準1級 総合対策教本
リスニングを基礎から学びたい人は『英検準1級 総合対策教本』がおすすめです!
英検準1級の出題パターンを踏まえた内容になっており、多くの情報から必要なものを聞き取る訓練を積むことができます。
詳細はこちら:英検準1級 総合対策教本
おすすめの参考書|スピーキング
14日でできる! 英検準1級 二次試験・面接 完全予想問題 改訂版
14回分の面接試験を収録しているので、1日1回分で14日で完結します。
本書の特長はなんといってもDVDとウェブサイトで見られる動画です!
面接試験中の様子はもちろん、会場に到着してから会場を出るまでの、面接に関するすべてのシーンを確認することができます。
また「面接シミュレーション」も収録されており、これを再生すれば、実際に面接委員と対面になって面接試験を体験することができるようになっています。
詳細はこちら:14日でできる! 英検準1級 二次試験・面接 完全予想問題 改訂版 (旺文社英検書)
おすすめの過去問
2024年度版 英検準1級 過去6回全問題集
英検準1級合格を目指す人には必須の過去問です!
本書には過去6回分の試験が収録されているので、これをやりこなすことで英検の出題傾向をしっかりつかむことができます。
「別冊解答」には、確実に問題を解くための解説が掲載されています。
解説を読んで、解答のポイントをしっかりと把握することが、合格への近道です。
詳細はこちら:2024年度版 英検準1級 過去6回全問題集|旺文社
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ここまで、英検準1級のおすすめの参考書を見てきました。
①単語・熟語
②リーディング
③ライティング
④リスニング
⑤スピーキング
⑥過去問
続いて、世代別の英検準1級のおすすめの勉強法を確認していきましょう。
世代別の英検準1級のおすすめの勉強法
中学生、高校生、社会人と世代別におすすめの英検準一級の勉強法を解説します!
①中学生におすすめの勉強法
②高校生におすすめの勉強法
③社会人におすすめの勉強法
それぞれの生活スケジュールや英語学習の頻度などにより英検準一級の対策の勉強法が大きく変わってくるので、ぜひ参考にしてみてください。
中学生におすすめの英検準1級の勉強法
中学生にとって英検準1級は、学校の授業や勉強など、たとえ高校受験などをしていても全く関係ないほどレベルが非常に高いです!
そのため、英検準1級に合格するためには、一般的な英検準1級の対策よりも多く単語帳を見る機会と長文を読む機会を増やしましょう。
中学生が英検準1級に見事合格した際の条件としては、まず英検2級を持っているかどうかで圧倒的にスピードが変わります。
次に大事になってくるのはリーディングの方が得意な中学生の方が英検準1級の最短合格には向いています。
語彙力、リーディング力をしっかりとつける方が中学生においては難易度が非常に高いです。
また、リスニングについても中学生は特に耳で聞こえたとしても生物の内容や歴史の内容や時事的な問題など慣れていないものもたくさんあると思うので、正答率をあげるのが非常に難しいです。
苦手な分野を誰かに特定してもらうもしくは自分でチェックして、その分野、テーマのリスニングや長文になれることも重要です!
高校生におすすめの英検準1級の勉強法
高校生は大学受験に向けて使っている英単語帳があると思います。
最初に英検準1級のパス単に入るのではなく、まずはシステム英単語や鉄壁、ターゲット1900といった2000単語程度の難関大対策用の単語帳を1冊8割程度はしっかりと覚えられるようにしましょう。
そこから英検準一級のパス単をするようにしてください。
高校生は学校の部活や生徒会など今回紹介したような英検準1級の勉強法を全てこなすのは非常に難しいでしょう。
その場合は、リスニングのpart1,3とリーディングのpart1対策と単語、熟語を暗記するのに最初の1〜2ヶ月を使い、そこから後半はリスニングのpart2とリーディング全体おおびライティング対策に集中しましょう。
高校生は英検準1級の勉強法というよりも全部を一気に上げようとして落ちるケースが非常に多いです。
社会人が最短で受かる英検準1級の勉強法
社会人はリスニング、リーディングについては苦手なpartを潰していくというのが英検準1級の勉強法のテーマになります!
そのため、英検準1級へ合格の鍵としては休日の使い方と平日の限られた時間にて日々何をするかということになります。
平日は英検準1級のパス単に30分、それ以外の残りの時間に英検準1級のpart1もしくはpart3のリスニング問題を5問程度解いて、必ずシャドーイングまでするようにしてください。
もし既にpart1,part3ができるという人は英検準1級のpart2に集中的に取り組みましょう。
その上で社会人におすすめの休日にやる英検準1級の勉強法としては、リスニングの苦手のpart、リーディングの苦手なpartに分けて、それぞれ集中的に5年分
1partに取り組むようにしましょう。
英検準1級のライティングでしっかりと点を取るという安直な目標ではなく、どのpartでリスニング、リーディングで何問正解を取るかまで細かく目標を立てることが重要です!
そして、その目標を達成するために1つ1つ自分の苦手
目標との差が大きい部分から勉強していきましょう。
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ここまで、世代別の英検準1級のおすすめの勉強法を見てきました。
①中学生におすすめの勉強法
②高校生におすすめの勉強法
③社会人におすすめの勉強法
まとめ|自分に合った英検準1級の勉強法で対策しましょう!
今回は、英検準1級の勉強スケジュール、勉強方法、おすすめの参考書を紹介しました!
準1級レベルになると、適切な方法で対策をしないと合格するのは非常に困難です。
問題の傾向を把握し、苦手をひとつひとつ克服することが大切です。
無理のないスケジュール、自身にあった方法で合格を目指しましょう!